アスベスト（石綿）は自然界で作られる繊維状の天然の鉱物で、 その形態から、蛇紋石系（柔らかくしなやか）と角閃石系（針状でかたく鋭い）に分類されます。

熱や摩擦に強く、丈夫で変化しにくいことから建築材料、工業用製品などに広く利用されてきましたが、飛散したアスベスト繊維を吸入するとじん肺、肺がん、中皮腫などの深刻な健康被害が引き起こされるため日本国内では2006年（平成18年）9月1日より法律により『石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有する全ての物の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止』されています。

現在法律で使用が禁止されているアスベストの種類

• 蛇紋石系：クリソタイル
• 角閃石系：アモサイト・クロシドライト・トレモライト・ アクチノライト・アンソフィライト 以上6種類

第1回はアスベストの中で最も多く利用されたクリソタイルを紹介します。

クリソタイルは白石綿、温石綿とも呼ばれます。その名前の通り白い色をしており、綿のように柔らかくしなやかさがあり、他の成分と絡みやすい特性があるため、多くの工業製品や建材に使用されてきました。

例：織物（パッキンなどの紡織品・紡織布）
吹付け材・けい酸カルシウム板・スレート板・Pタイル・接着材・塗料など

アスベストは今もなお、私たちの身近な所に存在しています。
正しい知識を持って適切な対策を取っていきましょう。